ガレージハウスとは?メリット・デメリットを紹介
ガレージハウスは、建物内に駐車スペース(ガレージ)を備えた住宅のことをいいます。一般的な屋外の駐車場付きの住宅とは異なり、車を建物内の車庫に収容できるため、車やバイクの愛好家に人気があります。そこで、ガレージハウスのメリットやデメリット、ガレージハウスに住む上でのポイントを見ていきましょう。
ガレージハウスとは?
ガレージハウスとは、駐車スペースであるガレージ(車庫)が建物と一体化している住宅のことを言います。ガレージ部分は正式には「ビルトインガレージ」や「インナーガレージ」と呼ばれるもので、ガレージスペースが住宅の一部として設計されていることが特徴です。
ガレージハウスが選ばれる理由は?
ガレージハウスが選ばれる理由は、愛車を風雨などから守れること、建物内に収容できるセキュリティの高さ、愛車以外のモノも収納できることなど、さまざま挙げられます。
特に高級車やコダワリの愛車に乗っている方にとって、クルマを飛来物などによる物理的な損傷から守ったり、盗難にあわないように注意したりすることは、愛車との暮らしを考える上で重要です。そうした状況を未然に防ぐための設備として、ガレージが選ばれています。
ただ車を収容するだけでなく、メンテナンス用品、交換タイヤ、アウトドアグッズなどを収納できる外部スペースとしても利点があります。こうした利点をひとつひとつ見ていきましょう。
ガレージハウスのメリットとは?
ガレージハウスのメリットは、愛車を建物内に駐車することで損傷や盗難から守れること、メンテナンス用品、アウトドアグッズなどを収納できる外部スペースとして活用できること、屋根付きのスペースで荷積み・荷下ろしが楽なこと、居室内から車を確認できることなどが挙げられます。
建物内に駐車することで盗難を抑止できる
ガレージハウスのメリットはなんといってもセキュリティの高さ。屋外の駐車スペースに駐車している場合、車のカギを開けられてしまったら容易に盗難や車上荒らしを許してしまいますが、建物内でシャッターを閉めて愛車を駐車できるガレージハウスであれば、シャッターを開けるというハードルがあり盗難や車上荒らしへの抑止力が高まります。
警察庁の調査によると、2023年(1〜12月)の自動車盗難件数は全国で5762件で前年と比べて0.5%増となりました。特に人気車種や希少車種は狙われやすい傾向にあり、こうした車のオーナーは常に盗難されないよう対策を講じなければなりません。
また屋外の駐車スペースの場合、車の有無で在宅・不在がわかってしまい、不在時に空き巣に狙われやすいというリスクがあります。その点、ガレージハウスであればガレージのシャッターは基本的に閉まっている状態なので、車の有無がわかりにくくなるメリットがあります。
雨風、紫外線、飛来物などから愛車を保護できる
愛車の劣化対策にもガレージハウスは有効です。
屋外の駐車スペースの場合、雨風や紫外線から愛車を守るためには、車にカバーを被せるなどの対策が必要ですが、車を停めるたびにカバーをかけるのは手間がかかります。
駐車スペースに屋根を設けることで雨や紫外線からの影響は多少緩和できますが、たとえばホコリや飛来物からは守りきれません。また近年ではヒョウが屋根を破り車に損傷を与えたケースもありました。
こうした天候や環境による車への影響も、ガレージハウスであれば建物によって日光、風雨などをガードできるので、最小限に抑えることができます。汚れにくいので、洗車の頻度も抑えられ、塗装やコーティングが長く保てるというメリットもあります。
クルマだけでなく外部収納スペースとして活用できる
ガレージスペースは駐車スペースとしてだけでなく、外部収納スペースとして活用できる点もメリットです。
たとえばクルマのメンテナンス用品や、カスタムパーツ、交換タイヤなど、愛車にまつわるアイテムはもちろん、バーベキュー用品やキャンプ用品などのアウトドアグッズ、釣りやゴルフ用品など趣味のアイテム、ビール瓶・ペットボトル・缶詰などの密封された飲食物、一時的なゴミなど、さまざまなものを置けます。
こうした家の中に置きたくないものや、倉庫に収納すると取り出しにくいものを置くスペースとしてガレージはとても便利です。
屋根付きの外部スペースとして作業がしやすい
作業を行う上でもガレージハウスはメリットがあります。
愛車やバイクのメンテナンスやカスタマイズを行う際、屋根付き・照明付きのガレージであれば、天候を気にすることなく、夜間でも作業ができます。ガレージ内に水場や電源を用意しておけば、電気を使う機材を利用したり、汚れを流したりもその場で出来て便利です。
車の用事だけでなく、たとえばガレージの一角にトレーニング用品を置いて自宅ジムのように使ったり、ゴルフの素振りやパター練習をしたりと、趣味を楽しむスペースとしても使えます。シャッターを閉めれば、外の目を気にせずに作業や活動ができるので安心です。
居住空間と外をつなげるスペースとして活用できる
ガレージからそのまま住居に入れるような設計や、居室内からガレージが見える設計の場合、居住空間との一体感を持つことができます。
ガレージに住居に入るドアがある場合、たとえば雨の日の買い物の際、車に載せた荷物を濡れずに運び出すことができたり、キャンプ道具に行った際に住居に持ち込むものとガレージに置いておくものを荷捌きしてから住居に持ち込めたりと、外と住居をつなぐスペースとして活躍します。
リビングなど住居内からガレージが見える設計のガレージハウスであれば、いつでも愛車を眺める暮らしができます。日々の生活の中で愛車を風景の一部に取り入れられる暮らしは、車やバイクの愛好家にとっては嬉しいポイントです。
ガレージハウス賃貸の場合、同じ趣味の人が集まりやすい
賃貸のガレージハウスの場合、入居者は同じように車やバイクの愛好家である可能性が高いです。同じような趣味の人たちであれば、隣人同士で会話が弾んだり、気が合うだけでなく、たとえば車のメンテナンスや音に対する理解があったり、メンテナンス道具の貸し借りなど、いざというときのサポートを受けられる場合もあります。
特に、自動車やバイクに対して、近隣の理解がない場合や、賃貸の場合は駐車スペースでトラブルになるケースも多いため、こうした心配が緩和される点はガレージハウス付き賃貸ならではのメリットと家ます。
ガレージハウスのデメリット
このように、ガレージハウスにはさまざまなメリットがありますが、一方でデメリットはどんな点なのでしょうか。
間取りや生活空間に工夫が必要
ガレージの場合、外部の駐車スペースと違い、建物の一部としてみなされます。注文住宅の場合、土地によって建てられる建物の総面積に上限(容積率)が決められていますが、ビルトインガレージを採用すると一部が建物面積としてみなされるため、場合によっては居室スペースを狭める必要がでてきます。
そもそも建物の1階部分をガレージにするため、住居部分に使える部分が減ることになり、間取りや生活導線に工夫が必要となります。
騒音対策や換気対策が必要
ガレージハウスに暮らす上で一番気になる点は、騒音と換気です。
車を出し入れする際、ガレージだけでなく住居にもエンジン音やドアの開閉音などが響きやすいため、特に外出や帰宅の時間帯に誰かが寝ているなど、家族で生活時間帯が異なる場合、ストレスになりかねません。騒音を軽減するには、ドアや壁の遮音性能を高めることが有効ですが、完全には抑えられずまたコストがかかります。
車の排気ガスへの対策も必要です。発進や駐車の際、どうしてもガレージ内に排気ガスが滞留してしまいます。住居へのドアがガレージ内にある場合、住居に入る際に排気ガスも入りこむ場合があります。こうした影響を抑えるためには、ガレージ内には換気扇やエアフィルターなど、適切な排気設備を設ける必要があります。また、ホコリや煤も溜まりやすくなるため、こまめな清掃が必要になります。
コスト・維持費がかかる
ビルトインガレージは、前述のとおり建物の一部となるため、建築時にガレージ分の建築コストがかかります。また維持費もかかってきます。たとえば照明、電動シャッター、換気扇やエアコンなどの電気代が必要になります。また所有物件であれば土地・建物について固定資産税がかかりますが、ガレージもその対象となります。また、シャッターや換気扇などのメンテナンスや、場合によっては交換費用なども将来的には必要となります。
所有ではなく賃貸のガレージハウスに住むのであれば、もちろん建築費用はかかりませんし、電気代を除く維持費についても、家賃・管理費に組み込まれているので、想定外の出費が発生することはありません。
ガレージハウスに住む方法は
ここまでガレージハウスのメリット・デメリットを見てきました。ガレージハウスに住むには、注文住宅で建てたり、ガレージ付きの分譲住宅を購入するなど、持ち家しかないかと思いきや、近年はガレージハウスの賃貸物件も増えてきています。そこで賃貸でガレージハウスを借りる場合の注意点を見ていきましょう。
賃貸住宅でガレージハウスに住むときのポイントは?
ガレージハウスの賃貸住宅を選ぶ際は、所有する車が停められるかはもちろん、自分がガレージに求める条件と合致しているかを確認するといいでしょう。詳しくポイントを見ていきましょう。
ガレージのサイズを確認する
所有する車両のサイズに対して、ガレージに十分な広さがあるかを前もって確認しましょう。また、ガレージに車を駐車する上での動線が十分に確保できているかも確認しましょう。ガレージの間口が狭く、さらに前面道路も細い場合、駐車がしづらい場合があります。
ガレージにメンテナンス用品、交換タイヤなど、モノを置きたい場合は、車以外のアイテムを十分に置けるスペースがあるかも確認しておきたいところです。
物件見学ができるのであれば、一度自分の車で駐車を試してみて、停めやすさや広さを確認するといいでしょう。注文住宅ですと建つまで実際の駐車導線や空間の確認はできませんが、実際のスペースを確認できる点は賃貸ガレージハウスならではのメリットとも言えます。
電源、換気機能など、ガレージ内の設備や、作業の可否を確認する
賃貸ガレージハウスの場合、ガレージ内での作業や置くものとして、認められているものといないものがあります。規約でルールを確認し、もし不明点があれば不動産会社に確認しましょう。
希望する作業に適した設備があるかどうかも併せて確認したいところ。たとえばメンテナンスなどを行う場合、ガレージ内に電源はあるか、十分な作業スペースを確保できるかなどをチェックしましょう。
塗装などを行いたい場合は、ガレージ内で認められているかはもちろん、万一塗料がガレージの壁や床についた場合の原状回復義務についても確認しておきましょう。
居室の使いやすさ、生活動線を確認する
入居した後に生活動線が不便なことに気づいた…というような失敗は賃貸でよくあるケース。使いやすく快適に暮らせる間取りであるかどうか、生活動線などをしっかり確認し、納得したうえで契約に進みましょう。
特に賃貸ガレージハウスは1階にガレージがあり、2階部分が居室スペースとなる間取りが一般的。1階の居住スペースが少ない分、1階、2階それぞれをどのように使うプランなのか確認しておきましょう。
周辺環境や入居者を確認する
入居後のトラブルは避けたいものですが、特にガレージハウスの場合、車に関するトラブルが発生しないように、他の入居者や周辺環境をできるかぎりチェックしておきましょう。
入居者や物件の管理状況は、目視して違和感がないかを確認するほか、掲示板のお知らせなどにどんな注意事項が記載されているかを見ると、どんなことが問題になっているかがわかります。
物件内の入居者同士のトラブルだけでなく、周辺とのトラブルがないかも確認しておきたいところ。不動産会社や管理会社に、これまで周辺からクレームやトラブルの事例があるかを聞いておきましょう。
賃貸ガレージハウスはどんな人におすすめ?
賃貸ガレージハウスは、なんといっても車を大切にしている方にオススメ。注文住宅を建てる計画はないけれど、愛車との生活は楽しみたい、という方に最適の賃貸住宅です。
またガレージは大切な愛車を守るだけでなく、アウトドア好きの方なら屋根鍵付きの物置スペースにも活用できますし、DIYが趣味の方なら作業場にもなります。
ぜひメリットがいっぱいの賃貸ガレージハウスを、住まいの選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
ガレージハウスBizのガレージハウスの特徴
ガレージハウスBizは、耐震性・耐火性・断熱性・気密性・遮音性に優れた2×4工法で作られたガレージハウスです。
2×4工法は、建物の構造材に約2インチ×約4インチの木材と構造用合板でつくられた枠組パネルを用いることで、環境に優しく丈夫で長持ちする住宅を実現します。
またガレージハウスBizのガレージハウスはすべて自社物件です。そのため、施工後も不動産管理からメンテナンス、リフォーム・リニューアルに至るまで、一貫したサポート体制を提供しています。
すべて自社で一貫して実践することから高い品質維持を実現。年間400棟超の施工実績が顧客の信頼を獲得し、入居者の安心や満足度につながっています。
日本全国で展開されている賃貸ガレージハウスガレージハウスBizは、日本住宅の特設サイトから検索可能です。
まとめ
大切な愛車と過ごすだけでなく、こだわりのビジネス空間や趣味のスペースとして利用するなど、ガレージハウスには多くの魅力的な活用方法があることを紹介しました。
ガレージハウスを一から建てるとなるとハードルは上がってしまいますが、気軽にガレージライフを楽しみたいのであれば、賃貸ガレージハウスは最適な選択肢です。
希望の暮らしを、ぜひガレージハウスで叶えてください。